Mass Desktop 編
ビジュアル・グラフィックス株式会社
v1.1.11
改訂履歴
修正: オプションの追加、一部オプションのメニュー位置修正
登録商標
は米国 Microsoft Corporation の、米国、日本およびその他の国における登録商標または商標です。
はGoogle Inc.の商標です。
は米国および他の国々で登録された Apple Inc. の商標です。
は、Wasabi Technologies Inc.の商標または登録商標です。
本書は、ビジュアルグラフィックス株式会社(VGI)が、クラウドサービスとして提供するシステム mass-cloud.io - on the cloud platform(Mass)の Mass Desktop アプリの操作説明書です。 Web クライアント(Mass-BROWSE 画面)については、別冊「操作説明書 Mass-BROWSE 編」をお読み下さい。
[ ]で囲まれたものは、画面上のボタン名称、アイコン名称です。例):[更新]、[キャンセル]
「 」で囲まれたものは、画面とタブの名称、プルダウンメニューの項目、メッセージです。例):「ログイン」(画面名所)、「基本」(タブ名称)、「年契約」(プルダウンメニュー項目)
“ ”で囲まれたものは、本システムの用語です。例):“スーパーバイザー”、“テナント”
Mass Desktop はオープンソースの rclone をベースとしたソフトウェアで、Mass BROWSE 画面と連携してファイル転送を高速に行い、直接オペレーションシステムにワークスペースを“マウント”することで、円滑にアセットマネージメントを行うことが可能です。
OS はそれぞれ Windows 版、MacOS 版、Linux(Rocky Linux)版に対応します。
Windows の場合
本アプリ起動中は、システムトレイに以下のようにアイコンを表示します。
システムトレイにアイコンがないときは、デスクトップにある下記のアイコンをダブルクリックするか、スタートメニューから「Mass Desktop」を選択して起動してください。二重起動はできません。
起動後はアイコンをシステムトレイに表示します。タスクバーには表示されません。
アプリを終了するときは、システムトレイにある本アプリのアイコンを右クリックメニューし「アプリケーションの終了」を選択してください。
Mac の場合
本アプリ起動中は、メニューバー右側に以下のようにアイコンを表示します。
メニューバーにアイコンがないときは、Launchpad から「Mass Desktop」をクリックしてください。起動するとメニューバーにアイコンを表示します。二重起動はできません。
アプリを終了するときは、メニューバーのアイコンをクリックしメニューから「アプリケーションの終了」を選択してください。
Linux の場合
本アプリ起動中は、メニューバー右側に以下のようにアイコンを表示します。
メニューバーにアイコンがないときは、アクティビティのアプリケーションを表示から「Mass Desktop」をクリックしてください。起動するとメニューバーにアイコンを表示します。二重起動はできません。
アプリを終了するときは、メニューバーのアイコンをクリックしメニューから「アプリケーションの終了」を選択してください。
以降、Windows の場合、システムトレイにある本アプリのアイコンを右クリックメニューしたときに表示するメニューを「アイコンメニュー」と呼びます。
Mac、Linux の場合も同様に本アプリのアイコンをクリックして表示するメニューを「アイコンメニュー」と呼びます。
お使いの PC 上に“ワークスペース”の“ライブラリ”をマウントすることが可能です。マウントしたライブラリは、Windows エクスプローラーや Mac のファインダー、コマンドライン上の操作でクラウド上のファイルに仮想的にアクセスすることができます。
マウント開始は Mass BROWSE 画面(Web ブラウザ)で操作し、マウント解除は本アプリのウィンドウで操作します。
そのため、事前に本アプリの設定内容を確認することをおすすめします。
- 本アプリのアイコンメニュー「ウィンドウを開く」を選択するかアイコンをクリックして本アプリのウィンドウを開きます。
- ウィンドウ上部の「マウント先のルートフォルダ」、「マウントキャッシュフォルダ」のパスを確認します。
インストール直後は、どちらもシステムドライブに割り当てられています。特に「マウントキャッシュフォルダ」は、多くのディスク容量を消費することがあるため、システムドライブの空き容量が少ない場合などは、この設定を変更することをおすすめします。
- 設定を変更するときは、ウィンドウ右上の[設定]をクリックして設定画面を開きます。特に下記の赤枠の項目は適宜変更することをおすすめします。
同一ユーザー同一プロジェクト内であれば複数のライブラリを同時にマウント可能です。
① Mass BROWSE 画面のライブラリを選択し右クリックメニュー[Mass Desktop]⇒[マウント]を選択します。
② マウントを開始すると以下のようなメッセージを表示します。このメッセージは数秒後に自動消去します。
③ 現在のマウント状況を確認するときは、[マウント状況]をクリックしてください。以下は、3つのライブラリをマウントしたときの表示例です。
マウントしたフォルダを開くときは、[フォルダを開く]をクリックしてください。Windows エクスプローラーまたは Mac のファイダーで対象フォルダを
開きます。
Mass BROWSE 画面のフォルダやファイル構成と、マウント先のファイルやフォルダ構成に差異があるときは、
をクリックしてください。クラウ
ド上の状態と同期をとります。
① マウントを解除する前に、マウント先フォルダやファイルにアクセスしているアプリケーションがある場合は、それらのアプリケーションを終了してアクセスを停止してください。
② 本アプリのアイコンメニューから「ウィンドウを開く」を選択するかアイコンをクリックして本アプリのウィンドウを開き、[マウント状況」を表示してください。
③ 以下のような画面が表示されるので、マウントを解除したい項目の[マウント解除]をクリックします。
マウント開始後、デスクトップアプリは指定された拡張子のファイルを先行してクラウド上から自動でローカルキャッシュフォルダにキャッシュします。 プリキャッシュ状況はマウント一覧に Pre.XX% という形式で進捗を表示し、キャッシュ上限サイズに達した場合は途中で止まり、進捗率も途中で停止します。
キャッシュの定時処理は1分おきに再スキャンを行います。クラウド上にファイルが追加された場合、1分間隔でファイルリストを sy キャンし、キャッシュ動作を行います。
大きなサイズのファイルや大量のファイルをアップロードするときは、Mass BROWSE 画面(Web ブラウザ)からのアップロードよりも、本アプリを使用してアップロードすることをおすすめします。
① Mass BROWSE 画面(Web ブラウザ)のライブラリまたはフォルダを選択して右クリックメニューから[Mass Desktop]>[アップロード]の順に選択します。
フォルダの右クリックメニュー表示例
選択したフォルダ以下全てのフォルダ、ファイルをアップロードします。
ライブラリの右クリックメニュー表示例
② 以下のようなウィンドウが表示されるので、フォルダごとアップロードするときは[フォルダ]を、ファイルをアップロードするときは[ファイル]を、アップロードを中止するときは[キャンセル]をクリックしてください。
③ アップロードするフォルダまたはファイルを選択するとアップロードが開始され、「アップロード状況」に現在の状態を表示します。以下は、複数ファイルアップロード指定したときの表示例です。
注意事項
- リストからファイルを選択して[▲]または[▼]をクリックすると、アップロード順を入れ替えることができます。
- 完了したリストは 300 件まで保持します。完了件数が 300 件を超える場合、古いものから削除されます。
- 同じファイル名がある場合は、上書きアップロードされます。
ただしファイルサイズやタイムスタンプが同じの同一のファイルである場合は、アップロードはスキップされます。
- リストからファイルを選択して[保留切替]をクリックするごとに、アップロードを中断・再開することができます。ただし、再開はファイルの先頭からアップロードを開始します。
フォルダのアップロードを中断し再開した場合、フォルダ内の既にアップロード完了済みのファイルは再度転送を行いません。登録中のファイル・フォルダの保留切替はできません。
- 「状態」に関わらず[削除]をクリックすると、アップロードを中止してリストから削除されます。
大きなサイズのファイルや大量のファイルをダウンロードするときは、Mass BROWSE 画面(Web ブラウザ)からのダウンロードではなく、本アプリを使用してダウンロードすることをおすすめします。連番ファイルのダウンロードは、本アプリでのみ行えます。
① Mass BROWSE 画面(Web ブラウザ)のライブラリまたはフォルダ、ファイルを選択して右クリックメニューから Mass Desktop によるダウンロードを選択します。
ファイルの右クリックメニュー表示例
複数ファイルを選択してダウンロード指定が可能です。
フォルダの右クリックメニュー表示例
② メニュー選択すると、ダウンロード先のフォルダを選択するダイアログを表示するので、ダウンロード先フォルダを選択してください。
③ 「ダウンロード状況」に現在の状態を表示します。以下は、複数ファイルをダウンロード指定したときの表示例です。
注意事項
- ダウンロードは、リストの上から順に実行されます。「 7.2 rclone 詳細設定-1 」の—transfers で指定したファイル数が同時にダウンロードされます。
- リストから項目を選択して[▲]または[▼]をクリックすると、ダウンロード順を入れ替えることができます。
- 完了したリストは 300 件まで保持します。完了件数が 300 件を超える場合、古いものから削除されます。
- ダウンロード先に同じファイル名がある場合は、ファイル名の末尾に(1)(2)などの番号を付加したファイル名でダウンロードされます。
- リストから項目を選択して[保留切替]をクリックするごとに、ダウンロードを中断・再開することができます。ただし、再開はファイルの先頭からダウンロードを開始します。
- 「状態」に関わらず[削除]をクリックすると、ダウンロードを中止してリストから削除されます。
ウィンドウ左のカテゴリをクリックして設定項目を切り替えることができます。
ウィンドウ左下の[すべてデフォルトに戻す]をクリックすると、デフォルト値を表示します。保存するときは[設定保存]を、保存しないときは[キャンセル]をクリックしてください。
マウント時の作業用フォルダを指定します。十分な空き容量を確保できるローカルディスクまたは NAS のフォルダを指定してください。設定保存したフォルダは、隠しフォルダとなり、ファイルエクスプローラーなどから見え
なくなります。
キャッシュの最大サイズを指定します。この値を超えた場合、アクセスの少ないファイルがキャッシュから削除されます。ただし、アクセス中のファイルは削除されません。メモリ使用量を管理し、過剰なキャッシュを防ぐこ
とに使用します。
--vfs-cache-min-free- space
--cache-dir 指定したドライブで最低限確保したい空き容量(キャッシュを含む)を指定します。この値を下回った場合、アクセスの少ないファイルがキャッシュから削除されます。ただし、アクセス中のファイルは削除されま
せん。
マウント先のルートフォルダを指定します。マウント指定したライブラリの
フォルダやファイルは、このフォルダ下に仮想的に配置されます。
有効にすると、固定ディスクトライブとしてマウントします。未使用のドライ
ブレターが自動的に割り当てられます。
有効にすると、driveMode の設定に関わらずネットワークドライブとしてマ
ウントします。未使用のドライブレターが自動的に割り当てられます。
プリキャッシュ対象とするファイルの拡張子を指定します。何も指定しない場合、すべての拡張子のファイルがキャッシュ対象となります。ここで指定していない拡張子はプリキャッシュの対象とはなりませんが、ファイルオー
プン時のキャッシュは問題なく行われます。
平行して実行するファイル転送(アップロード、ダウンロード)の数を指定します。低スペック PC やネットワーク速度が遅い環境で使用する場合、小さな値(4程度)にした方がファイル転送が早く終わる可能性がありま
す。
ディレクトリがバックエンドからリフレッシュされずに最新とみなされる時間
を指定します。
有効にすると、オブジェクトメタデータの代わりにサーバー変更時刻を使
用します。
mmap アロケーターを使用するかを指定します。有効にすると各ファイル
転送時(--transfer)に確保したバッファ(--buffer-size)を効率よく開放し
各ファイル転送時(--transfer)のバッファサイズを指定します。
このサイズを超えるファイル転送(--transfer)は、マルチスレッドを使用し
ます。
マルチスレッド(--multi-thread-cutoff)でファイル転送(--transfer)する
場合のスレッド数を指定します。
ファイル内のシークを許可するかを指定します。有効にすると不許可とな
ります。
ファイルの等価性チェックを並列に実行する数を指定します。低スペック
PC やネットワーク速度が遅い環境で使用する場合、4以下にする必要があるかもしれません。
MD5 チェックサムをオブジェクトメタデータとともに保存しません。
上級者向けの設定です。特別な理由がない限り変更不要です。
マルチパートアップロードに使用するチャンクサイズを指定します。高速
ネットワークで大きなサイズのファイルをアップロードしていて十分なメモリがある場合、この値を増やすとアップロードが速くなります。
マルチパートアップロードとコピーの同時実行数を指定します。少数の大きなファイルを高速ネットワークでアップロードしており、これらのアップロードが帯域幅を十分に利用していない場合、これを増やすと転送速度
が速くなる可能性があります。
指定したサイズ以上のファイルアップロード時にシングルパートのアップ
ロードからマルチパートのアップロードに切り替わります。
キャッシュモードを指定します。full をおすすめします。
使用済サイズには rclone サイズアルゴリズムを使用します。
有効にすると、rclone はフィンガープリントに低速な操作を含めません。これにより、フィンガープリントの精度は低下しますが、速度は大幅に向
上し、キャッシュされたファイルを開く時間が改善されます。
最終アクセスから指定した時間が経過すると、キャッシュからファイルを削除します。例えば1時間にすると、1 時間アクセスされなかったファイルをキャッシュから削除し始めます。キャッシュされたファイルにアクセスがあると、1 時間タイマーは 0 にリセットされ、さらに 1 時間待ってからキャッ
シュを削除します。
--vfs-cache-poll-interval
古いオブジェクトのキャッシュをポーリングする間隔を指定します。この間隔は、--vfs-cache-max-size と--vfs-cache-min-free-space で削除する
ファイルをチェックする間隔となります。
ソースオブジェクトを指定した値単位で読み込みます。
--vfs-read-chunk-size- limit
rclone は--vfs-read-chunk-size サイズのチャンクから読み込みを開始し、読み込みごとにサイズを倍増する。--vfs-read-chunk-size-limit が指定され、--vfs-read-chunk-size より大きい場合、各オープンファイルのチャンクサイズは、指定された値に達するまで倍増されます。この値が
0 のとき、制限は無効となり、チャンクサイズは無制限に大きくなります。
rclone はファイルを読み込むとき、--buffer-size に--vfs-read-ahead を加えたサイズで読み込む。--buffer-size はメモリ上にバッファされ、--vfs- read-ahead はディスク上にバッファされます。
このモードを使用する場合、--buffer-size はあまり大きく設定せず、 --
vfs-read-ahead は必要に応じて大きく設定することをおすすめします。
--vfs-disk-space-total- size
ディスクの総容量を指定します。
リモートのオペレーティングシステム(Unix/Windows)に報告されるディスク領域の合計サイズを手動で設定することができます。このフラグは、リモートの使用可能領域に関する表示に影響します。
たとえば、無料の Box アカウントを使用している場合、--vfs-disk-space- total-size 10G と設定すると、10GB の外付けドライブとして表示されます。こうすることで、無料クォータの超過を避けることができます。
S3 のようなバックエンドの中には、使用バイト数を正確に報告しないもの
があるので、このフラグは報告される容量をコントロールする別の方法を提供することに注意してください。
動作ログファイルを保存しているフォルダを表示します。本アプリの不具
合が発生した場合など、必要に応じて動作ログファイルを開発者へ提供するときに使用します。
動作ログファイルの保存日数を指定します。特別な理由がない限り変更
不要です。
PC ログインしたときに本アプリを自動起動するかを指定します。
- マウント指定したライブラリのフォルダやファイル数、ファイルサイズ、動作環境に依存しますが、マウントが完了するまで数分かかる場合があります。完了前に[フォルダを開く]をクリックすると以下のようなエラーメッセージを表示するので、少し待ってから再度[フォルダを開く]をクリックしてくださ い。
- マウント中のワークスペース、ライブラリの名称変更、削除はしないでください。マウント中にこられの操作をすると、想定外の挙動になる可能性があります。今後のバージョンアップで改善予定です。
- Windows の場合、ネットワークドライブとしてマウント後に切断すると、Windows エクスプローラー上にネットワークドライブが表示上残り続けることがあります。解消するには PC を再起動してください。
- Windows の場合、デフォルトの「マウント先ルートフォルダ」と「マウントキャッシュフォルダ」は、カレントユーザーのドキュメントフォルダが自動で指定されます。
マウント先ルートフォルダ: C:\Users\[user フォルダ]\ドキュメント\mass
マウントキャッシュフォルダ: C:\Users\[user フォルダ]\ドキュメント\rclone_cache
- Windows の設定で OneDrive の同期を有効にしている場合は、「マウント先ルートフォルダ」、「マウントキャッシュフォルダ」を変更することを推奨します。
- 一つの端末で複数ユーザーが同時に同じプロジェクトのライブラリにマウントすることはできません。
- 「 7.1 マウントフォルダ設定 」--cache-dir で指定したフォルダは、ファイルエクスプローラーなどで見えなくなります(非表示属性となります)。
- 配下階層にフォルダが存在するフォルダのダウンロードを行う場合、ログインユーザーがダウンロード先に書き込み権限を持っていない場合にフォルダダウンロードに失敗する場合があります。その場合、ダウンロード先の書き込み権限を確認し、書き込み権限を持つフォルダをダウンロード先に指定してください。
以上